よしりん御伽草子③

事前に太宰治をわざわざ読む必要なんてありません。わしが描いたものは絵本であって、勉強本じゃないし、これを読むために事前に必要な教養なんか要りません。》

幼児が絵本を開くのには別に教養などは必要はないでしょうが、30過ぎたおっさんとおばさんが新たに読書しようという時に何の知識もいらないというのはあまりにも自身の読者を馬鹿にし過ぎでしょう。
まぁ、未だにイボナメクジを愛読するような奴は馬鹿にされても仕方がないですが。
絵本にしろアニメにしろマンガにしろ小説にしろ映画にしろ、事前に知識を仕入れているのといないのとでは作品への理解度はまったく違います。
無論まずはまっさらな状態で作品を楽しむというスタンスを取ることは否定しませんが、無教養のままでいいわけがありません。
イボナメクジこと小林よしのりにとっては読者が教養を身につけることは相当に不都合なことなのでしょう。
ヘタに太宰の「御伽草子」なんぞ読まれた日にゃ、自分の描いた駄作と比較され、惨憺たる評価を受けてしまうと察したからこそ「太宰読むな」ブログを慌てて書いたのでしょう。
驚きだよ。悲しいことだよ。


祖先が残してくれたはずの「おとぎ話」は今はもう原型を留めてはいません。あろうことか「道徳・教訓本」と成り果てている始末です。》
なにしろ部数が少なく、書店に1冊くらいしか入荷されていないので、まだこの本の存在にすら気づいていない人々ばかりです。》

昔々のお伽話とやらはさまざまな形で文献として残されており、そのお伽話を元にして創作をする人がいて、自分自身もその原型を崩して「よしりん御伽草子」なるものを発表しておきながら、「原型を留めていない」などと嘆くとはまったく意味不明です。
果たして、いわゆる昔噺が「道徳・教訓本」として利用されたのはそれこそ戦前戦中からのことであり、今更何を言っているのでしょうか?
というか、今時むかしばなしを道徳本にしているなんてあまり聞かなくない?
イボの今回の御伽草子ネタなんてのは、それこそ鬼畜系ブームの時に「本当は怖い昔話」やら「本当は残酷な童話」的なやつで散々こすってきたような使い古されたネタです。
そもそも今回収録されている話は20年以上前に制作したものが含まれているじゃんすか。
そりゃ光文社も部数を抑え、信者相手の人間革命商法をするのもむべなるかな。

さて、そんなイボナメクジの少部数の新刊について、かつて門下生であった葉月蓮さんが意見をしていましたので紹介します。

こんにちは、お久しぶりです葉月です。
山田卿の分析には私もまるっと同意するところですが、今回のイボりん御伽草子とやらは「絵本扱い」での出版のようですね。
「書籍扱い」で何とか売れてる感を出していたイボ宣以上に売れる見込みのない作家の本を、絵本扱いで流通されたらそりゃ書店も置き場所に困るでしょう。
イボりん先生は、とにかく今作を前列のない作品と位置付けたいようですが、そんなの真に受けるのは信者しかいません。
本を通販で購入する際、私はhontoというサイトを利用しているのですが、そこの売上ランキングによると「大人向け絵本」というカテゴリーで4位になってました。
しっかりカテゴリーがある上に4位ってビミョーな順位ですね。しかも発売したばかりでこの順位。
別に「コミック扱い」でランキング入りする作品を出せとは言いません。そもそもマンガ雑誌に連載どころか掲載自体久しく無いわけですし、マンガ雑誌に掲載が無いマンガ家もイボりん先生だけではありません。
しかし、それならそれで息巻く方向はしっかり考えてブログ発信しなければ、オワコン作家が勘違いして吠えてるようにしか見えません、信者以外には。
道場から離れて数年、何度「ここまで墜ちたか」と思ったことでしょう。
崇めていた信者時代でさえ、一般的にはさほど…な状態だったことを鑑みれば、『ジャンプ人気投票で1位を取ったマンガ家』という看板の罪深さについて考えてしまいます。(葉月蓮さん)
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