コウメ太夫な映画評
さきほど、ゆっくり解説の元になる脚本を書き終え、エキノコックス師範のどうしようもなさを改めて思い知らされました。
さて、そんなエキノコックス師範が今日、相変わらずの中二病丸出しのブログを道場サイトに更新していました。
私はすっかり呆れ顔です。
《今は、誰かのおすすめや、何かのきっかけがあって、意識的に「いい映画を観よう」と決めて探さないと、名作映画にはふれられないと思う。
私の場合は、たまたま大学生の時に、レンタルビデオ屋で、いろんな映画を借りまくった時期があり、キューブリックにはまったり、ジャック・ニコルソン作品を続けて観たりしていた。》
《でも今の学生は、(中略)時間があっても、見ているのは、TikTokかYoutubeだろう。》
《今の時代の名画がもっと生み出されて欲しい。》
《私は、自分の人生において書ける小説をまだ書けていないと思っているので、時間がかかっても自分が生み出したいとも思う。》
まず一言、人にはそれぞれ趣味趣向があり、映画鑑賞を楽しむ人もいれば海釣りが好きな人もいます。
別に文学をたしなむのが高尚な趣味なわけでもないし、筋トレが日課だからといって人間のランクが低いわけではありません。
映画をまったく観る事がなく、休みの日はサイクリングを楽しむ人だっているし、マンガを一切読まず、サバイバルゲームを趣味とする人がいたって何の問題もないのです。
映画や小説、マンガや音楽など、いわゆる芸術に触れなければ文化的ではないと思い込む馬鹿というのは一定数いて、エキノコックス師範やイボナメクジ先生はそういう人間であるのです。
おそらく彼らはその選民意識を突っ込まれても「俺はこういう人間だ」と開き直ることでしょう。
要するにビッグダディと同類に過ぎない連中なのです。
映画をまったく観ることなく、TikTokかYoutubeや水曜日のダウンタウンを楽しむ人がいたって何の問題もありません。
それこそ野球観戦やサッカー観戦に生涯を捧げている人がいたって良いでしょう。
私は映画を観るのが好きですが、「意識的に名画を観よう」なんて思いません。
週末に映画館に新作映画を観に行く時も「今回観るやつが楽しい作品だったらいいな」とは思いますが、たとえ名作ではない珍作や怪作でも別に問題はありません。
もちろん、つまらない映画を観たあとは同行者と共に散々クサしながら帰りますが、それも込みでの映画鑑賞という趣味です。
そもそも名画だけ選んで観ていたら、それがどれほど奇跡的に素晴らしい作品か気づくことは出来ません。
比較対象があって初めて、それがマジモノの傑作だと思い知るのです。
エキノコックスは「今の時代の名画がもっと生み出されて欲しい」などと、どの立場でモノを述べてくれちゃっているのと思わずツッコミたくなるような偉そうな物言いをしていますが、彼女はどれだけの映画を観てきたというのでしょうか。
ここ数年、どれだけの名画が作り出されているのか知らないのでしょうか?
私は年間数える程度しか新作映画を観ていませんが、毎年傑作に出会い、魂を撃ち抜かれていますよ。
今年も既に何本もの傑作を観ています。
どれも名画と呼ぶにふさわしい作品でした。
どうせ、思い出補正に取り憑かれたイボナメクジお得意のフレーズ「最近の映画はポリコレに縛られてつまらん。過去の名作には勝てん」的な発言へのお追従で、古典アゲをしているのでしょう。
クソみっともないこと甚だしいですね。
イボは最近のマンガを理解出来ずに、手塚や赤塚の作品こそマンガ表現の頂点と喚き、それに比べて今はダメと文句をタレることしばしばですが、マンガも映画も小説も音楽も、今現在もガンガンに傑作は生み出されています。
それを理解できないのは、自分の感性が劣化しているからであるといい加減察するベきでしょう。
エキノコックス師範は勘違いが極まって、「私は、自分の人生において書ける小説をまだ書けていないと思っている」などと妄言を吐いていますが、そういう発言は幾つもの小説を発表した作家が言うものであり、エキノコックス師範はこれまで一編も小説らしい小説を編んではいないではないですか。
まさかとは思いますが、コウメ太夫についての暴露手記「こうゆう駄目」なんてものを小説家としてのキャリアに入れているわけはないですよね?
あと、「映画を見てみたいなと思った人のために、私が心に残ってる映画をすこし書いておこうかな。」と言って、時計仕掛けとか、黒澤の生きるを紹介するのマジ恥ずかしいですよ?
そんなに映画の知識がない人でも知っているような名画タイトルを並べる以上はそれなりの論評を添えるべきでしょう。
それが出来ないなら、知る人ぞ知る名画のタイトルを出さないとツライっす!
《「十二人の怒れる男」→とりあえず見てみて。》
《「生きる」→小学2年生の時、みんなと体育館で観て、すっかり記憶に残った黒澤映画。》
この語彙力で、小説家を自称するの、イタいっす!
《「欲望という名の電車」→名作すぎて、いろんな劇団が舞台で上演してるから、芝居で観たほうがいいですよ。》
映画紹介なのに、舞台の方を見ろとは?
《ほかにもいっぱいあるはずだけど、DVD売ったりしてぜんぜん思い出せない。》
手元になくても心に残る名画ならタイトルぐらい思い出せるでしょう!
馬鹿なの?
この記事へのコメント
コクトーに至っては、はまった時期を経た後にたった1枚だけ買ったDVD「恐るべき子どもたち」のストーリーを忘れたにもかかわらず心に残っているというのはなかなかなウルトラCでございます。さすが作家先生、常人とは違います。
余談になりますが、映画のお薦めでキューブリックやタルコフスキー、ゴダールあたりを挙げる人の話で面白かった記憶はないです。